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2005年12月20日
V型エンジン
【V型エンジン】
車のエンジンを前から見たときに、ピストンが左右「V」の字に並べられているので、こう呼ばれます。
直列エンジンの場合、気筒数が多くなるとエンジン自体が長くなってしまいます。
V型エンジンの場合は、ピストンをクランクシャフトの部分から、左右重ならないように振り分けているため、同じ気筒数でも直列エンジンより全長を短くすることができます。
またエンジンをV型にすることで、形が正方形に近くなりエンジン自体をコンパクトにすることができます。
普通V型エンジンに使われるのは、直列エンジンでは長くなる6気筒以上のものに多いです。
【トヨタ 6気筒 V型エンジン】
水平対向エンジン
【水平対向エンジン】
国内ではスバルのみが生産しているエンジン。
水平対向エンジンとは、クランクシャフトを中心に左右水平にピストンがセットされているエンジンです。
ピストンの動きがボクサーのパンチのイメージとも重なり別名、「ボクサーエンジン」とも呼ばれます。
水平対向エンジンの特徴として、独特の排気音があります。
「ド・ド・ド」といった低音で力強い排気音が好きというファンも多くいます。
この排気音は、エンジンにつながっているエキゾーストマニフォールの左右の長さが違うため、排気干渉が音になって現れるためです。
【スバル車 水平対抗エンジン】
2005年12月22日
ブレーキパッド
車のブレーキをかけるたびに減っていくのがこのブレーキパッドです。
車を使っているうちに必ず磨耗していきますので、定期的に点検が必要です。
ただブレーキパッドの残量は、タイヤをはずしさらに覗き込み必要がありますので、素人の方には難しいかもしれません。
ブレーキパッドの素材には、ノンアスベスト系とメタル系の2つが主流になっています。
ノンアスベスト系はブレーキダストが少なく、ブレーキをかけたときに鳴る、「キー」という音も抑えます。
メタル系はスポーティな走りに適しています。
【ブレーキパッド】
サスペンション
車のサスペンションとは、タイヤとボディとをつなぎ、路面の凸凹などから生じる衝撃を緩和する働きをします。
通常はタイヤの陰に隠れていますが、タイヤの裏側から車のボディにつながっています。
このサスペンションは、車の乗り心地や走行性能を高めるために、無くてはならない装置です。
ショックアブソーバーとスプリングを組み合わせたものが、サスペンションのベースとなっています。
またサスペンションにもいろいろな種類があり、同じ車でもグレードによって種類が違うこともあります。
コイルスプリング
車のコイルスプリングとはいわゆるバネのことで、スプリングの伸び縮みにより道路の段差で起こる衝撃を吸収します。
この場合、衝撃といっても主に上下の衝撃を吸収する働きをします。
スプリングの硬さや長さは、車種によって違い、一般的にはスポーツタイプの車ほど硬くなる傾向があります。
ただスプリングが硬くなると、路面の衝撃を車に伝えやすく、乗り心地は悪くなります。
またコイルスプリングというのは、いわゆるバネのことですから、衝撃を受けるといつまでも伸び縮みを続けてしまいます。
すると車自体がいつまでも上下にゆれ続けて、乗り心地が悪くなります。
そこでこのコイルスプリングのゆれを止める働きをするのがショックアブソーバです。
【コイルスプリングとショックアブソーバ】
リーフスプリング
車のリーフスプリングとは、いわゆる板ばねのことで、長さの違う板状の鋼を重ねたサスペンションのことです。
リーフスプリングは一般的には耐久性に優れているとされ、トラックやクロカン4WDタイプの車などに多く用いられてきました。
また鋼の板の枚数を変更することでサスを自由に調整することも可能です。
ショックアブソーバ
コイルスプリングなどで、路面の衝撃を吸収した後、そのままですとバネの伸び縮みがなかなか収まらず、車が上下にいつまでも振動してしまいます。
それを押さえる役目をするのがこのショックアブソーバです。
スプリングが伸びたり縮んだりする働きを調整し、車の上下のゆれを抑える働きをします。
このショックアブソーバの中には、オイルが入っており、そのオイルの抵抗を利用してスプリングの働きを制御します。
ショックアブソーバは、伸びるときと縮むときとで、同じような抵抗を加えれわけではありません。
路面のショックを吸収する時、すなわち縮む時は比較的簡単に縮みます。
しかしいったん縮み、バネが伸びる時の力が加わったとき、すなわちショックアブソーバが伸びるときは
ゆっくりと伸びます。
これによりバネの伸び縮みを吸収していくわけです。
【コイルスプリングとショックアブソーバ】
ショックアブソーバからオイルがにじんできたら交換時期です。
2005年12月26日
プロペラシャフト
車のエンジンから発生する力を、リアタイヤに伝えるための棒状のパーツのことです。
FRの車についている部品です。
(FR車とはフロントエンジン、リアドライブのことで、前にあるエンジンで、後輪を回すことを指します)
プロペラシャフトの太さは野球のバットくらいで、車を動かすための回転力をかけるため、かなり丈夫に作られています。
また長さも長いままですと振動やねじれが大きくなり破損しやすいため、途中にジョイントをつけ2分割・3分割にし、ひとつのシャフトを短くしています。
【プロペラシャフト】
2005年12月29日
ディファレンシャルギア
車がカーブを曲がる際に、内側のタイヤの軌跡の方が外側のタイヤの軌跡より小さくなります。
これを「内輪差」といいます。
この左右のタイヤの回転差を解消するのが、ディファレンシャルギアです。
ディファレンシャルギアは通称デフと呼ばれます。
ちなみに日本語で「差動装置」といいます。
車のデフは、ピニオンギヤ、サイドギヤなどのパーツが組み合わさり、そのギアの組み合わせで回転差を解消しています。
それらのギアを収めているケースが、デフケースです。
それではデフの仕組みをもう少し詳しく説明します。
デフは左右のタイヤの中心にあり、デフから出ている棒でタイヤをつなぎます。
車が直進しているときは、左右のタイやの回転数は同じです。
カーブに入ると、内側のタイヤの回転数より外側のタイヤの回転数の方が多くなります。
このタイヤの回転差をデフが調整します。
デフはカーブのきつさにより、左右のタイヤの回転差を40%:60%とか20%:80%などと調整します。
しかしこの調整が裏目に出るときもあります。
片方のタイヤがどぶなどに落ち、空回りを始めた時です。
ディファレンシャルは片方のタイヤが回転を止めてしまった場合でも、反対側のタイヤには回転を伝えることができます。
つまりその時の左右のタイヤの回転差は0%:100%となっています。
そうなるとどぶにはまった方のタイヤが100%となり空転をはじめ、はまっていない方のタイヤは0%で全く動かず、いつまでたってもどぶから脱出することができないのです。
こういったことにならない高性能のデフが、LSD(リミテッドスリップデフ)です。
センターデフ
センターデフとは、4WD(四輪駆動車)で使われる、デフィレンシャルの一種です。
4WD車の場合4つのタイヤすべてにエンジンからの力を受けています。
4つのタイヤの回転数がバラバラのときでも、きちんとエンジンの力が伝わるよう、前後のタイヤに左右の回転差を調整するデフィレンシャルがあり、それに加えて前後のタイヤの回転差を調整するデフ、すなわちセンターデフがあるのです。
4WD車の中でも、このセンターデフがついていない車もあります。
その場合、前後のタイヤは直結となり、カーブなどで回転差が調整できないため、スムーズに走れなくなります。
また4WD車でも、常に4WDのまま走れるフルタイム4WD車の場合は、このセンターデフが付いていないと走れません。
【4WD車のセンターデフ】
ドライブシャフト
車のエンジンの駆動力を、最後にタイヤに伝えるのがこのドライブシャフトです。
このドライブシャフトは、車が動いている間は必ず回転しています。
そのためかなりの負荷がかかる場所でもあります。
また道路の凹みやカーブなどで上下左右に動くため、ドライブシャフトのつなぎ目は、ユニバーサルジョイントと呼ばれる方式が採用されています。
【ドライブシャフト】
タイヤ
車は当然ながらタイヤがないと走ることはできません。
このタイヤは車の動力を最終的に地面に伝える、非常に重要な役割を果たしています。
このタイヤと道路の設置している面積、実はハガキ1枚分ぐらいしかないのです。
重さが1トン以上ある車を、このハガキ4枚分の接地面で支えているのです。
車のタイヤの空気圧が正しくないと、必要以上にタイヤがふくらんだり、またふくらみが足りなかったりして、タイヤと道路の接地面が減ります。
安全に乗るためには、タイヤの空気圧を適正に入れることは非常に重要なのです。
また車がカーブを曲がるときにも、タイヤがよじれるため接地面は減ります。
だからカーブを曲がるときはスピードを落とす必要があるのです。
【車のタイヤと道路の接地面】