車がカーブを曲がる際に、内側のタイヤの軌跡の方が外側のタイヤの軌跡より小さくなります。
これを「内輪差」といいます。
この左右のタイヤの回転差を解消するのが、ディファレンシャルギアです。
ディファレンシャルギアは通称デフと呼ばれます。
ちなみに日本語で「差動装置」といいます。
車のデフは、ピニオンギヤ、サイドギヤなどのパーツが組み合わさり、そのギアの組み合わせで回転差を解消しています。
それらのギアを収めているケースが、デフケースです。
それではデフの仕組みをもう少し詳しく説明します。
デフは左右のタイヤの中心にあり、デフから出ている棒でタイヤをつなぎます。
車が直進しているときは、左右のタイやの回転数は同じです。
カーブに入ると、内側のタイヤの回転数より外側のタイヤの回転数の方が多くなります。
このタイヤの回転差をデフが調整します。
デフはカーブのきつさにより、左右のタイヤの回転差を40%:60%とか20%:80%などと調整します。
しかしこの調整が裏目に出るときもあります。
片方のタイヤがどぶなどに落ち、空回りを始めた時です。
ディファレンシャルは片方のタイヤが回転を止めてしまった場合でも、反対側のタイヤには回転を伝えることができます。
つまりその時の左右のタイヤの回転差は0%:100%となっています。
そうなるとどぶにはまった方のタイヤが100%となり空転をはじめ、はまっていない方のタイヤは0%で全く動かず、いつまでたってもどぶから脱出することができないのです。
こういったことにならない高性能のデフが、LSD(リミテッドスリップデフ)です。
このサイトは自動車の仕組みや用語に関する情報を掲載しています。